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【架け橋通信Vol.82】台湾ニュース〜台湾ドリンクスタンド・台湾から世界へ!−統計からみる台湾−〜/コラム:台湾に残る日本の歴史的建造物

目次

◆ 特集 「台湾のドリンクスタンド市場―台湾から世界へ!」

◆ コラム:「台湾に残る日本の歴史的建造物:高雄・海軍鳳山無線電信所」

◆ 2月台湾注目ニュース


◆ 特集 「台湾のドリンクスタンド市場―台湾から世界へ!」

台湾のドリンクスタンド市場

台湾の街を歩いていると、狭い敷地に前面にカウンターのみが設置され、シェーカーでドリンクを作るテイクアウト専門の「手搖飲料店(ドリンクスタンド)」を何軒も見かける。ドリンクスタンドのお店は数多く、チェーン店から個人事業までさまざまである。飲み物の種類もお茶や果物スムージーも含め20種類以上に及び、台湾産の烏龍茶や紅茶だけなく、フルーツティーやタピオカ、小豆などのトッピングも楽しめる。現地の人も昼食やショッピング、夜市散策の際に買い求めることが多く、日常的に利用することが多い。また、観光客にも人気で、特に日本人からはタピオカミルクティーが好まれている。
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このように、台湾ではテイクアウトの飲料店が人気で、その市場は年々拡大の傾向にある。経済部統計処の「卸売、小売および飲食業の売上統計」によると、台湾全土における飲料店(アルコール提供店も含む)の売上高は、538億元(約1990.6億円)に上り、直近6年の売上高は右肩上がりである。台湾では飲食業全体が好調で年々拡大傾向にあるが、その中でも飲料店はレストランなどの外食よりも堅調で、その増加率は4年連続でトップである。

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経済部統計処 プレスリリース「表9 飲食業売上高(四半期)」

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経済部統計処 プレスリリース「表9 飲食業売上高(四半期)」

 

 

また、財務部の統計によると、2017年のドリンクスタンドの店舗数は台湾全土で17,197店あり、店舗数も年々増加している。

 

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財務部 統計情報検索「営利事業店舗数及び売上」(第8回修正)

 

ドリンクスタンドの発祥

自由時報によると、ドリンクスタンドのようにシェーカーでドリンクをつくる飲料店は、20年ほど前から始まり、その前身となったのが「泡沫紅茶」である。台中のある飲料店が紅茶に砂糖と氷をシェーカーに入れて冷たい紅茶を出したことから始まったそうだ(諸説あり)。シェーカーでお茶を上下に振り動かした際、容器上部に泡がつくことから「泡沫紅茶」と呼ばれるようになり、若者の間で大ヒットしその後台湾全土で同様の形態の飲料店が広まっていった。現在ではドリンクをつくる動作(手を揺さぶってつくること)から、一般的に「手搖飲料店」と言われている。

 

台湾ドリンクスタンドの海外進出

日本では、特に東京都内に多くの台湾ドリンク専門店が進出しており、台湾のドリンク文化は徐々に日本でも根付いてきているようだ。沖縄では、2018年までにクイックリー、ハッピーレモン、KOI The(コイティー)、CHA BARなど進出している。これらの台湾ドリンクスタンドは、台湾でヒットしたのち海外進出を果たしているが、上述のハッピーレモンは他社の方針と大きく異なる。

ハッピーレモンは、雅茗天地股份有限公司のブランドの一つで飲食店を含む900店舗以上を世界中で展開しているが、驚くことに台湾には1店舗しかない。それは、「台湾のレモンを世界中の人に広めたい」という理由で、会社設立当初から海外を中心に事業を展開しているからだ。また、 2018年2月に東京進出した「一芳水果茶」は、会社設立から一年半で中国・台湾で大ヒットし、すでにアメリカ、東南アジア等を含め200店以上展開している。

このように、世界中に台湾出身者が立ち上げたドリンクスタンドチェーン店は2万店ほど存在しており、最近では、気候が比較的台湾に近い東南アジアへの進出が盛んだ。財経新報によると、ベトナムにおける台湾ドリンクスタンド激戦区エリアでは、台湾のドリンクスタンドの飲料を飲むことと=オシャレというブランド構築に成功しており、時給と同価格でも買いたいという消費者が多いそうだ。

台湾ドリンク=「アジアのスターバックス」となる日は近いだろう。今後も台湾ドリンクスタンドの動向に注目したい。

 

<統計情報>
◼︎ 経済部 統計処「「卸売、小売および飲食業の売上統計」(2019年2月20日閲覧)
https://www.moea.gov.tw/Mns/dos/bulletin/Bulletin.aspx?kind=8&html=1&menu_id=6727&bull_id=5672

<メディア報道>
◼︎ 甘い飲み物中毒が作り出した台湾ドリンク王国(2019年2月20日閲覧)
https://www.cna.com.tw/topic/newsworld/115/201808010005.aspx
◼︎ 台湾の自慢「シェーカードリンク」
https://talk.ltn.com.tw/article/breakingnews/1542751(2019年2月20日閲覧)
◼︎台湾茶旋風、一杯のお茶から1,500億元のビジネスチャンス(2019年2月20日閲覧)
http://www.businesstoday.com.tw/article/category/154686/post/201710250020/%E5%8F%B0%E8%8C%B6%E6%96%B0%E7%9B%9B%E4%B8%96%EF%BC%81%E4%B8%80%E6%9D%AF%E8%8C%B6%E5%96%9D%E5%87%BA1500%E5%84%84%E5%95%86%E6%A9%9F%20?utm_source=%E4%BB%8A%E5%91%A8%E5%88%8A&utm_medium=autoPage
◼︎1年で10億杯!台湾ドリンク東南アジア進出(2019年2月20日閲覧)
https://money.udn.com/money/story/11178/3332553
◼︎台湾シェーカードリンク王国、500億を売り上げた奇蹟(2019年2月20日閲覧)
http://finance.technews.tw/2018/07/28/taiwan-is-handmade-drinks-kingdom/

 

◆ コラム:「台湾に残る日本の歴史的建造物:高雄・海軍鳳山無線電信所」

今回は、少しディープでマニアックな「台湾に残る日本の歴史的建造物」をご紹介します。

台湾は、かつて日本の統治下にあった歴史があります。その当時、日本は大規模なインフラ整備を進め、多くの建築物や軍事施設などを建てました。戦後、日本が撤退した後もそれらは取り壊されることなく、今日まで保存されています。私の通う成功大学にも日本統治時代の建物が何棟かありますが、現在でも使用しています。

筆者は古い建物や廃墟が好きで、よく見学に行くのですが、そのうちの1つ、高雄市鳳山区にある「海軍鳳山無線電信所」のご紹介をしたいと思います。

海軍鳳山無線電信所は、日本海軍の軍事通信用施設として、大正6(1917)年に着工、大正8年(1919)5月に完成しました。その規模の大きさから、日本三大通信所の一つとして知られており、大正11(1922)年以降は、日本海軍の了承を得た場合のみ民間にも利用が許されていました。

第二次世界大戦後は、中華民国海軍が当施設を受け継ぎ、「海軍総部鳳山来賓招待所」と改称されました。「招待所」とは、中国語で宿泊所という意味ですが、実際には白色テロ(1947〜1987年の国民党政府による反体制派に対する政治的弾圧)を背景とした、兵士の思想改造のための施設へと変貌していきます。この時代に、千人以上の海軍兵が拘束され、迫害を受けたと言われています。その間、当施設は1962年に「海軍訓導中心」、1976年に「海軍明徳訓練班」と改称され、いずれも軍隊内の問題児を取り締まる施設として利用されていました。2001年に海軍明徳訓練班が解散した後、文化遺産として登録され、今では毎週火曜日から日曜日の午前9時から午後5時まで一般公開されています。

いくつも建物があったので、抜粋して紹介します。

入場は自由ですが、駐車場を使用する場合は住所と名前の記入が必要です。私はバイクで行ったので、必要事項を記入してから入りました。

入ってすぐ目に止まるのは、四階建てに相当する、通信所として使用されていたレンガ造りの建物です。
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中は大きな広場のように広く、天井は半円型なっています。裏側に出ると、上の階へ繋がる階段がありました。階段の下から見上げるとより一層大きく感じました。一世紀も前に作られた建物とは思えないほどきれいで、しっかりしています。当時はどのような感じだったのか、兵隊さんが行き来する様子を想像してしまいます。
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もう一つ通信局として使用されていた建物もありましたが、私が見学した日は門が閉まっていたので、中には入れませんでした。
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次に、下写真は「勒戒室」で、海軍明徳訓練班時代に毒物使用や感染性の疾患のある学生を治療目的で隔離した部屋です。
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壁には自傷行為防止のマットが張り巡らされていました。中は狭い上に薄暗く、当時拘束されていた方は相当辛かったのではないかと思います。
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病院棟の屋上から、塀の向こう側に古い建物が見えます。建物の感じから見ると日本統治時代に日本が建てた建物だと思います。瓦が崩れていて、少し危険な状態になっていましたが、古い建築物や廃墟マニアの方には歴史が感じられて好きかもしれません。
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他にも木の下にあるトーチカや、集会ができるような建物がありました。海軍明徳訓練班がなくなった2001年から17年も経ったためか、倉庫になっていたり、ごみが散乱し汚くなっている所も見受けられました。かつて中華民国により、非人道的な行為がなされた場所ですが、このように一般に公開することにより、台湾の人々が歩んできた歴史を肌で感じられるのはすごく良いことだと思いました。

高雄には他にも多くの観光スポットや、歴史的建造物があります。日本から高雄への直行便が出ている空港もあるので、台北とは違った台湾を楽しみたい、という方にオススメしたいです。

追記:
海軍鳳山無線電信所へのアクセス
所在地:高雄市鳳山區勝利路
高雄MRT橘線鳳山國中駅の3番出口を勝利路向けに直進10分ほどで着きます。

<参考HP>
高雄市政府文化局
http://heritage.khcc.gov.tw/Heritage.aspx?KeyID=446f19e4-d5b5-4cf5-b29f-78411cfa8967

◆2月台湾注目ニュース

【経済】
◎手当とベア、昨年平均月給初の4万元超え(中時 2/20)
https://www.chinatimes.com/newspapers/20190220000276-260202

◎1月中国資本台湾投資額、前年同月比96%減(聯合報 2/21)
https://udn.com/news/story/7333/3655794

◎製造業第四四半期、前年同期比4/84%増、9季連続プラス成長(聯合報 2/22)
https://udn.com/news/story/7238/3658188

【マーケット】
◎黒松、食物繊維入りソーダで10億元マーケット狙う(聯合報 2/27)
https://udn.com/news/story/7252/3666827

◎単元未満株取引好調、4年で30%成長(2/28)
https://udn.com/news/story/7251/3671107?from=udn-catelistnews_ch2

【政治】
◎アジア初、同性愛者婚姻可能に 行政院同性婚草案公開(聯合報 2/20)
https://udn.com/news/story/12837/3655378?fbclid=IwAR3S_c6hxPT-DJpM-hYEZoLP-59hfhSeEIVrsWmR0Y-4CZNVOU5sshD25lA

◎高雄市負債3,000億元発覚(自由報 2/25)
https://news.ltn.com.tw/news/politics/breakingnews/2709379

【社会】
◎同性間の婚姻および相続可能に、行政院同性婚法草案公開(聯合報 2/20)
https://udn.com/news/story/12837/3655378?fbclid=IwAR3S_c6hxPT-DJpM-hYEZoLP-59hfhSeEIVrsWmR0Y-4CZNVOU5sshD25lA

◎チャイナエアラインストライキ、4便取消し乗客804名に影響(聯合報 2/15)
https://udn.com/news/story/12408/3646375?from=udn-relatednews_ch2

【その他】
◎自動運転6月から申請開始へ(聯合報 2/25)
https://udn.com/news/story/7238/3664604

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